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ズームアップ!大川 vol.02
山北地区「大川」の稚鮭放流を見送って。
大きくなって戻っておいで〜
2016年3月18日(金)
4〜6年くらいでこの山北地区大川に戻って来るシロザケの
稚魚たちの旅立ちのリポートです。
昨年11月20日から採卵して、孵化用の生簀に入れたのが150万粒。
例年80%が孵化するそうで、今年は、120万匹が元気に旅立ちを迎えました。
3/15-18にかけて、岩石(がんじき)の孵化場から31万匹、大谷沢の孵化場から87万匹が大川の本流に向けて、最初は後戻りしつつも元気に泳いでいきました。
どうしても撮影したいと渡部漁協長にわがまま言って、大谷沢孵化場の20万匹を残しておいてもらいました。今日3月18日は、その20万匹の旅立ちの日です。
シロザケは、鮭の中でも母川回帰する比率の高い種類といわれていますが、毎年25,000匹くらいが遡上してくるそうです。約2%の回帰率ということになります。
これから彼らを待ち受けている多くの天敵の事を思うと、気をつけてな!帰って来いよ!
という心の声が、自然に込み上げてきます。
4か月間も苦楽を共にする大川漁協の皆さまの胸中はいうまでもありません。
生簀の水門が開きました。
放流の開始です。体長5cmの稚魚たちが突然の水流にざわめきだしました。
でも稚魚たちは、なかなか出ていきません。
鮭の習性なのでしょう、水流ができると上流というか水の流れに逆らって孵化場の奥に向かって逆走しようとします。
ここは大川本流に繋がる水路の入口です。
上の画像は、水中カメラで撮影したものです。
生簀の奥から急き立てると、今度は勢いよく泳いでいきました。
これは大谷沢孵化場から大川本流までの水路です。
稚魚たちは、水勢にもみくちゃにされながら下っていきますが、そこら中で数十匹の群れになって、その場に留まろうとします。
それを渡部漁協長が、優しく下流に導いています。合流点にいる芳賀カメラマンまでの距離は約50mくらい。
さぁ、今度は大川合流点の水中映像を見てみましょう。
写真右側の水路を大谷沢孵化場から合流点まで下ってきました。
元気でな〜♪
次は、アユたちがやってきます。
5月には海からキラキラと真黒な稚鮎の大群が上ってくるそうです。
彼らは、岸沿いを一列になって上るそうです。地元ではアユ解禁前の川の清掃や草刈りなど、準備に余念がありません。
川に対する想いが滲んでいます。だから大川のアユは豊かな芳香で満たされているのだと。
川は、人が手入れしないと良くなれません。
森里川海のつながりの確保、川が一本につながると、豊かな命が甦ります。
森は水のこと、里は人のこと、大川に見習うべきことは多いと思います。
守っていかなければ、大切な日本の川たち。
文/水谷要