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11月25日「全国川サミット in 四万十」に参加してきました。
11月25日、高知県四万十市で行われた「全国川サミット」に参加してきました。
このサミットは、河川の流域で観光業を営んでいる方々や、内水面漁業従事者、またその自治体の方々などが集まって活動の事例発表などを行ない、意見交換をする場です。
会場は高知県四万十市! そうです。あの「最後の清流四万十川」が流れている町です。
全長約196kmの四万十川は、上流から下流まで中に5つの漁協が管理をしています。一番下流はアオサや海苔などを汽水域で育てる漁協、そして下流から2つ目が鮎の産卵場所を管轄する中央漁業協同組合。その副組合長である大木正行さんからは以下のお話がありました。
・四万十川でも進む環境破壊
四万十川流域には、川漁師として生計を立てている方や、川ガイド・カヌーインストラクター、ホテル・旅館等の宿泊施設など、川と密接に関わるお仕事をされている方が沢山いらっしゃいます。
四万十市では、四万十川に対して3つのルールを決めて取り組まれているようです。
① 河川の保全をしよう
② 観光資源を守ろう
③ ブランドを維持しよう
しかし、近年、自然資源の減少がどこの河川でも問題になっています。もちろん野根川もです。
こちらは四万十川の鮎の漁獲量をグラフにしたものです。
一目瞭然ですね。平成6年頃から鮎が激減し、ずっと右肩下がり。原因は冷水病が流行り出した時期と重なるようです。
実は鮎だけではなく、テナガエビなども同じようなグラフになっています。
その原因は①人による乱獲②水質悪化③構造物による遡上阻害です。
「沢山いるから獲る!」ではなく「沢山いるうちに守る!」に変えていかないといけませんね。
鮎もテナガエビも激減はしていますが、最悪の結果である「絶滅」には至っていません。
そうなる前に今、動きましょう!!
・鮎の産卵場を手づくりする理由
四万十川でが鮎の産卵場を手づくりしています。なぜ重機を使わずに手作りなのでしょうか? 重機を使うと・・・①リスクが高い②地域の人が関心を持たないとのことです。
手づくり(人力)での産卵場づくりに参加される方は、地域の方、釣り人、専門家、地域の学生さん、子供達、川で仕事をされている方など。みなさん、参加することで川に関心を持ってくれるのだそうです。
産卵場を作った後は、学生さん、子供達向けに専門家による課外授業も行なっています。そして成果を広報に載せて、地域の方に知っていただいています。
このような活動を10年前から行っていて、今の四万十川があるんですね。
・官民協働で取り組む
川の環境資源を取り戻すために、私たちはどのように取り組んでいけばいいのでしょうか。
町民だけでやると、「許可いるの?」「経費はどうするの?」となります。
行政だけでやると、「どこが悪いの?」「何を直せばいいの?」となります。
町民主導(行政参加)・・・小さな自然再生の取り組み
行政主導(町民参加)・・・大きな自然再生の取り組み
このように官民協働で動き出すことが大切だと思います。
文・写真/御処野 誠