長良川のアユ、レッドリスト入り。漁対協と微妙な食い違いも…
今年4月、岐阜市が長良川のアユを「準絶滅危惧」に選定しました。長良川は鵜飼をはじめとしたアユ漁で有名なため、「アユが食べられなくなるのでは?」と話題を呼びました。
そもそも岐阜市のレッドリストが指す「長良川のアユ」は、自力で海から川に上った「アユ」に限ったもので、稚魚放流されて成長したアユのことではないようです。
「誤解を招く」と7漁協が加盟する長良川漁業対策協議会(漁対協)が反発する事態となったわけですが、長良川水系のアユ漁獲量は、1992年の1029トンをピークに2004年の180トンまで減少を続けましたが、稚魚の放流などによって13年には300トンまで回復しているようです。
どうやら「アユ」が食べられなくなるわけではなさそうです。
岐阜市によると「放流により、十分な資源確保の手段はとられていますが、野生生物として見た場合には、長良川における生息環境が今後悪化しないように保全していく必要があると考えてレッドリストに選定」したのが背景のようだ。受精卵を長良川河口堰(かこうぜき)の人工河川まで運んで孵化(ふか)させるなど、人為的な保全がなされているようです。
そんな長良川のアユを次世代に引き継いでいくことは、とても意義深い大切なことと感じます。